品龍寺ブログ

 

昨日、今日と山口県の防府のお寺で

雅楽の演奏依頼があり、一泊二日で行ってきました。

 

山口と言えば伊藤博文をはじめ、

数々の総理を輩出している県。

山口と言えば、長州藩、

幕末には血気盛んな志士たちが

活躍した場所でもあります。

 

先方のお寺が用意してくれた宿泊場所

まさにその歴史を感じることが出来る

松田家ホテルという旅館でした。

維新の志士たちが集っていたという

歴史的なお宿なんだそうです。

 

創業は、江戸時代初期。

西郷隆盛や高杉晋作、坂本龍馬などの

有名な志士たちが集まり、

酒を酌み交わしながら激論を

交わした場所なんだとか。

なんてロマンあふれるところでしょうか。

歴史好きな私は大興奮。

 

お風呂に入らせてもらいましたが、

「維新の湯」という名前でした。

説明には、お風呂は当時のままで、

このお風呂には上記の志士以外にも

大村益次郎、山県有朋、三条実美なども

入ったことがあると書いてありました。

このお風呂に入りながら、

倒幕の策を練っていた歴史上の偉人たちと

同じお風呂に入っていると思うと、

とても感慨深いものがありました。

 

お料理も美味しく

何よりおもてなしが素晴らしかったです。

仲居さんは2日間ずっと専任のかたで、

何から何までお世話をしてくださいました。

接客でも嫌な思いをすることが

一度もありませんでした。

 

 

 

 

 

チェックアウトの際にこんな額がありました。

 

 

履信居仁(りしんきょじん)と記してあるこの額は、

伊藤博文より旅館業の心得としてこの旅館に贈られたそうです。

 

 

 

履信居仁とは、

信(まこと)を日々繰り返しおこない、

礼に基づき自分に厳しく他人には優しく、

思いやりの気持ちでいなさい。

という意味だそうであります。

 

お宿のホームページには、

 

私たちはお客様からの声を大切にし、

日々のおもてなしを見直し、

毎日のサービスを一生懸命に根気よく続けてまいります。

そうして次のお客様に喜んで頂けるよう努力いたします。

 

とありました。

 

 

親切で誰もが安心できるお寺を目指す

品龍寺にとってもおなじことが言えると思います。

この額を見ながら、お寺も門徒さんの声をしっかり聞き、

常にお寺に来られる方の目線に立ち、

心をこめた対応をさせていただこうと

改めて思い返すことが出来ました。

 

品龍寺も松田家さんに負けないように

「履信居仁」を心がけようと思います。

そして「すべての人に一番親切なお寺」

を目指し日々精進してまいります。