品龍寺ブログ

広島は「安芸門徒」や「真宗王国」と言われるほど、

市内の寺院の大半が浄土真宗寺院であり、

広島市民の6割が浄土真宗の門徒と言われています。

しかし一方で、核家族化等の時代の流れによってお手次ぎのお寺が無い方や、

葬儀の意義が分からないという方も増加しています。

品龍寺にも葬儀のご相談が頻繁にありますので、

今回は現在広島で一般に行われている葬儀の流れや葬儀の意味について

分かりやすく解説させていただきます。

 

 

浄土真宗の葬儀の特徴

 

 浄土真宗の葬儀が他の宗派と大きく違う点は、

「死者への追善供養として行われるのではない」ということです。

私たちは命を終えると、すぐに極楽浄土に迎えられ仏となるという教えです。

極楽浄土は「ひとつのところでともにあえる世界」(倶会一処)とも言われ、

仏さまになられた故人とも必ず再会できるという教えです。

 

浄土真宗の葬儀とは、ご遺族や参列者のみなさまがともに、

故人を偲び、人生無常のことわりを聞き、

仏さまとの縁を深める報謝(仏さまの恩に感謝し報いること)の仏事です。

 

浄土真宗の葬儀では、他の宗派にある「引導」や「授戒」はありません。

 

また故人に死装束を着せることもなければ、

塩で清めることもありません。

棺にかけられているのは浄土真宗僧侶の最高の礼装である

七條袈裟と呼ばれるものです。

 

 

浄土真宗の葬儀のお勤めとその意味

 

臨終勤行(枕経)

他宗派の枕経は故人への供養であるのに対し、浄土真宗の臨終勤行は

本人が阿弥陀如来に対して行う人生で最後のお勤めです。

本来はまだ生きている間、臨終に臨んで行うものですが、

本人に代わって僧侶がお勤めをいたします。

 

納棺勤行

遺体を納棺してから勤める勤行です。

(諸事情により省略されることもあります)

 

 

通夜

葬儀の前夜にはお通夜をお勤めいたします。

この夜は故人のご遺体が存在する最後の夜であり、

故人にとっては最後の夜のお勤め(夕べのお勤め)になります。

通夜では、故人と縁のあった近親者や友人、知人など

苦楽をともにした人々でお勤めをします。

なお、厳密に言えば本来は夜通し行われるものでした。

広島の場合、通夜でお勤めされるお経は、仏説阿弥陀経か正信念仏偈が多いです。

 

 

葬儀

広島の浄土真宗寺院の葬儀の流れを紹介いたします。

地方や僧侶によって多少は異なります。

詳しくは所属するお寺さんに聞いてみてください。

 

1.導師(僧侶)入場

2.おかみそり:生前に済まされていない場合、おかみそり(剃髪の儀)を受けます。

このおかみそりによって仏弟子(仏教に帰依したこと)となられたことを意味し、

法名が授与されます。

 

3.開式

 

4.出棺勤行(しゅっかんごんぎょう)

 本来は、葬場への出棺に先立ち、本堂や自宅の仏前において

 家族らと最後に行う勤行です。

 帰三宝偈(きさんぽうげ)をお勤めします。

 仏・法・僧に対する帰依・尊敬を述べ、極楽浄土に往生することを願います。

 

5.三奉請(さんぶしょう)

 法要の始めに、阿弥陀如来、釈迦如来、十方の諸仏をお迎えするお勤めです。

 

6.導師焼香・表白(ひょうびゃく):葬儀の趣旨を述べる文が読まれます。

 

7.正信偈(しょうしんげ):故人が住職、親族、知友とともに行う最後の日常勤行です。

 浄土真宗でもっとも基本的な聖典「正信念仏偈」をお勤めします。

 500年ほど前、蓮如聖人により日常的にお勤めするお経として制定されました。

 

8.念仏

 

9.和讃(わさん):親鸞聖人が浄土真宗の教えを分かりやすく

 353首の詩の形にまとめられたもので、葬儀の際はこの中の2首が選ばれています。

 

10.回向:読経の功徳をすべての人に分かち合い、極楽往生を阿弥陀如来に願います。

 

11.野帰りのお勤め:野帰りのおつとめは古来、火葬の間、

 遺族が帰宅されたときに行われていたものです。

 

12.御文章:本願寺第八代門主の蓮如聖人から私たちあてに書かれたお手紙を読みます

 

13.導師(僧侶)退場

 

14.閉式

 

15.喪主の挨拶

 

16.出棺

 

そのほか、火葬場において、

火屋勤行(ひやごんぎょう)」や

収骨勤行(しゅうこつごんぎょう)

 

ご遺骨となって我が家へと還り仏前で行う

還骨勤行(かんこつごんぎょう)

などもあります。

 

 

 

通夜・葬儀のお布施について

 

お布施とは、僧侶や寺院に対してあくまでも財施

(仏教の教えに感謝を表し、施すこと)として行う

というのが本来の考え方です。

 

読経に対する料金ではありません。

また「法名」(多宗派では戒名)をつけるのにお布施は必要ありません。

 

お布施は本来、お気持ちでお渡しするものであるため、

特に定められた金額はありません。

 

「そうは言っても相場を教えてください」

 

「お気持ちでと言われるのが一番困る」

 

「本当は経済的にとても苦しい」

 

という声を聞きます。

 

品龍寺ではそのような正直なご質問には正直にお答えしておりますし、

少額でも「尊いお布施」と考えております。

 

一般的なお布施の金額は地方やお寺に規模によっても異なりますが、

広島の相場としては通夜・葬儀で合わせて、

10万円から30万円くらいと幅があるようです。

あくまでも相場ですので、多くても少なくても全く問題ありません。

お寺から金額を指定することはありませんし、無理のない範囲で

お気持ちをお包みください。

相場より少ない場合でもお寺さんは受けてくれますし、

当然、品龍寺でも心を込めてお勤めさせてもらっています。

 

 

お付き合いのお寺がない場合

 

品龍寺では、お寺とのお付き合いがない方の葬儀もお受けいたします。

一度にたくさんのことを決めなければならないお葬式です。

よくあるトラブルや失敗談として、

 

葬儀社お抱えのお坊さんが来て、四十九日や一周忌等の法事は断られた

 

マンション坊主と呼ばれるお寺の無いお坊さんがきた

 

ほかの宗派のお坊さんだった

 

読経が下手で法話も無かった

 

高額なお布施を請求された

 

など、品龍寺だけでもたくさんの相談を受けております。

 

信頼できる葬儀社さんならお寺のこともお任せして大丈夫ですが、

残念ながら、そうでない葬儀社さんがあるのも事実です。

中には、アルバイトの僧侶を雇い、お布施が葬儀社さんに流れている

というケースもあります。

 

ご自宅近くのお寺さんに電話をしたり、

知り合いや親戚で付き合いのあるお寺さんを紹介してもらっても

良いかもしれません。

後悔しないためにも、しっかりと説明を聞き、納得できるお寺・僧侶に決めましょう。

 

 

最後に葬儀にまつわるよく聞く質問を紹介します。

 

Q1.浄土真宗の焼香の作法が分からない

A.焼香机の手前で一礼し、机の前に進み、お香1回だけつまみ香炉にくべます。

 お顔の前でおしいただくことはしません。

 胸の前で合掌し「南無阿弥陀仏」とお念仏を称え、

 合掌したまま上体を前に傾けます。

 1.2歩後ろにさがり、一礼して自席に戻ります。

 

 

Q.2香典袋の書き方は?

 

A.浄土真宗では、香典の表書きを「御霊前」ではなく「御仏前」と書きます。

  四十九日を過ぎてから成仏すると考えられている宗派もありますが、

  浄土真宗では命終わると同時に阿弥陀如来という仏さまによって

  極楽浄土に仏として生まれさていただくということで「御仏前」と書きます。

 

【まとめ】

今回は広島で行われている浄土真宗の葬儀について解説させていただきました。

地方やお寺によってさまざまですが基本的な流れは同じです。

またこれ以外に葬儀のことで疑問や不安、分からないことがありましたら、

品龍寺にご相談ください。親身に対応させていただきます。